『解放されたエルサレム』の女性達 1


まだ6月なのに梅雨明け、沖縄か!?と突っ込みたくなります。暑い日々が続きますが、皆様お元気でしょうか。


いよいよ7月9日、10日の公演が近づいてまいりました。

先に残席状況をこちらでお知らせします。


9日の残席はまだ10席以上ありますし、10日もキャンセルがでて、残り6席ございます。検討中のお客様、是非ご来場くださいませ。

ちなみに、本来のキャパシティの5〜60%程度に席数は絞っておりますので、お隣との距離もさほど気にならない程度の座席となるはずです。



さて、公演までに色々、今回の『解放されたエルサレム』について書いておこうかなと思っていたのですが、何かと忙しくて書く時間が…。

とりあえず、少しずつでも書いていこうかなと思います。



今日は、題して


『解放されたエルサレム』の女性達 その1


です。

実は先日の小川町では、これを副題とした公演にしたのですが、改めてここにも、その女性たちの出てくるエピソードを書いておこうかと思いました。


ではまず、女性たちとは誰か、という話から。

ここで言っている女性、というのは、3人の女性の事を指しております。



その3人とは、エルミニアアルミーダクロリンダです。


実は他にも少し女性は出てくるのですが、この3人が、この物語の三大ヒロインで、物語に大きく関わってきます。


では今日は、恐らくは3人の中で一番名前を知られていないであろう、エルミニアさんから。


◆◆エルミニア◆◆


この物語の始まる前段階で、十字軍に征服されたアンティオキアの王女で、父王と祖国アンティオキアを失い、捕虜にされていました。


そしてその捕虜の時から、タンクレーディに恋心を抱いています。


他2人とは決定的に違うのは、この人は戦う人ではない、という事です。

読んでいて、まだあどけない少女のような、そんな印象を持ちます。熱情はあるけれど、その思いの強さに翻弄されて、放出のしかたが素っ頓狂、というか、考えなしというか。


◆第3歌でのエピソード◆

十字軍はエルサレムへ到着。一方エルサレムの城内にて、エルミニアはアラディーノ王より城壁へと呼ばれます。

捕虜だった時代に十字軍の英雄たちを見ている為、アラディーノが、誰がどんな人物なのかを認識する手助けをする事になります。


「あれは誰だ、見るからに勇猛だが」エルミニアは瞳を潤ませながら「あれこそはタンクレーディ公です!あぁ、いつかあの人を虜にできたなら!」と答えます。

アラディーノは(なるほど、それ程までに、かつて捕虜にされた相手を逆に捕虜にしてやりたいのか)などと思ったかもしれませんが、エルミニアの心の内は、もちろん違います。

◆第6歌でのエピソード◆

アルガンテとタンクレーディの一騎打ちを城壁から見ていたエルミニアは、タンクレーディが傷を受ける度、自分が傷つくかのように苦しみます。この勝負はつかず後日の決闘となります(ただこの後タンクレーディが行方不明となり、二人の決闘は持ち越しとなります)。


この手で癒してあげたいと思うエルミニアですが、彼女が手当をするのはアルガンテ。タンクレーディの見方をしようと毒殺も考えますが、非道な真似はできず、思いとどまります。


そして、タンクレーディに会いたいと思いを巡らせ、考えを巡らせるうち、エルミニアの思いはあらぬ方向へ。ため息をつきながら、クロリンダのを羨みはじめます。


「あんなに強くて美しいなんて。城壁の外へ出るのにも、恐れも何もない。あぁ私も、スカートにヴェールじゃなくて鎧と兜だったら。

あぁ、あり得ない事を考えてるわ私、でも、一回だけ、こんなに弱くてデリケートな私でも、武器をとれるかしら。大丈夫よ、本当の軍人さんじゃないし、私はクロリンダのふりをしたいだけ。何度も考えたもの、この方法しかないわ!」


クロリンダが軍議に参加する中、なんと置いてあったその甲冑を纏い、わずかな従者と共に、心弾ませ、十字軍の陣営へ馬を走らせます。


面白いエピソードですが、冷静に考えると、なんて馬鹿な事をしたのだろう、と思ってしまう場面です。



◆第7歌でのエピソード◆

命からがら逃げ延びたエルミニアは従者とも散り散りになってしまい、恐怖と失意で涙を流しつつ、やっとの事で一人川岸に辿り着きそのまま眠ってしまいます。


目覚めると鳥や川の音に紛れ、優しげな音楽が。長い戦争の物語の中の、静かなひと時です。


音のする方向へ行き、羊飼いの老人と会話をします。



聞けばその老人も、かつては王宮に仕えた身。慎ましい暮らしを求め、今は自然の中で幸せに暮らしている、というその老人に、エルミニアは涙しながら自分の境遇を語り、そしてその老人の家族に匿われます。


こうして、エルミニアはこの長大な物語から、しばし姿を消します。

◆第19歌でのエピソード◆

物語はだいぶ進み、十字軍の最後の決戦、その中でエルミニアは唐突に姿を現します。


タンクレーディの従者ヴァフリーノが、エジプト軍内に偽名を使って紛れこみ、情報を探っている中、突然現れては「私をタンクレーディの所へ連れて行きなさい」と凄みます。



一方、やっとの事でアルガンテを討ち取り、その場で自らも倒れてしまったタンクレーディ。


ヴァフリーノと共に初めて戦場に出たエルミニアはようやく、倒れて動かない二人の身体を見つけます。


両者とも死んでいると思ったエルミニアは涙を流し、口づけをします。するとそれに反応し、微かに呻き声をあげるタンクレーディ。


まだ生きている!


「私を見て、こんなに早く逝かないで、それが私の最後の望みです」必死に治療するエルミニアだが、傷を拭うものも抑えるものもない。


エルミニアは自らの髪を切り、それで傷を拭い、縛ります。そしてタンクレーディは目を覚まします。口走った「最後の望み」は叶いました。


ですが、目覚めたタンクレーディから出た言葉は「おぉヴァフリーノ、いつどうやってここまで来たのだ? …そして、君は、だれだい? 憐れみ深い癒し手さん?」


タンクレーディは、恐らくはエルミニアと言葉さえ交わした事もあったろうに、覚えていなかったのです。

「そのうち、わかります。(あなたの医師として、命じるわ)今は、休みなさい」そしてこのエピソードの後、エルミニアがどうなったのかは、物語には書かれていません。

パパッと書くつもりが、思ったより多くなりましたが(笑)、エルミニアという女性の姿が、少しでも見えてくれば嬉しいです。




また後日、時間があれば、、クロリンダとアルミーダも書きます。

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