またまた、大変ご無沙汰しております。
昨年12月は、1日に北とぴあ国際音楽祭の参加公演として『アルミーダのマドリガーレ』を開催したあと、22日、24日で第4回公演の予定でしたが、メンバーの体調不良により、延期となってしまいました。
その延期公演が、3月18日(土)、14時から、新所沢駅近くの松明堂音楽ホールでございます。
演目は当初とかわらず、タッソの詩によるマドリガーレ。
特にラウラ・ペペラーラに充てられた詩に基づいたマドリガーレを演奏致します。
是非聴きにいらしてくださいませ!
この公演で、とりあえずドルチェアマーロにおける「タッソ特集」は一時終演、となるわけですが、今回もなかなかマニアックな選曲となっています。
今公演で演奏される曲目や作曲家を、いくつかご紹介していきたいと思います。
先ずは、コルネリス・スハイト - Cornelis Schuyt (1557-1616)のマドリガーレ集第1巻から、
Già tu volasti quattro volte e sei(君はもう4度も6度も飛んだ)です。
選曲した当初は、作曲家の名前の読み方さえわからず苦労した作曲家でした。
Leyda、つまりライデンでの出版のこの楽譜同様、作曲家自身も、そしてその父もまた、オランダはライデン出身であったようです。
このライデンという街を代表する作曲家であったようで、若い頃には父と共に(父も音楽家)、イタリアに勉強しに行く資金を街からもらったようです。
それに応えるがごとく、献呈文も街の要人に宛てられています。
タッソの詩は、Rime 289。
[ Invidia la morte d’una farfalla. ]と標題が書かれています。
Già tu volasti quattro volte e sei In quel petto sí molle, Vaga farfalla, or morta al lume sei.
Non bramo io luce, né son tanto folle;
Ma la morte vorrei Dove fortuna darla a te non volle. Oh dolce chiuder gli occhi, S’avverrà che spirare in lui mi tocchi!
お前はもう四度も六度も、
あれほど柔らかな胸元に飛んだのだ、
麗しの蝶よ、そして今や灯りに向かい死んだのだ。
私は光を求めない、それほど無謀ではない。
だが死であれば望む
幸運がお前にそれを与えたくはなかった場所で。
あぁ、目を閉じる事のなんと甘美な事、
私が彼の元で息を引き取る事になったなら!
スハイトのマドリガーレ、実はyoutubeで調べると少し出てきますが、恐らく日本でプログラムに取り上げられた事は今までないのではないかと思います。
リハーサル中には、スヴェーリンクを思わせる曲調、という意見が出ていました。この機会に是非聴いて頂けたらと思います。
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