チラシに登場する絵画について

全く定期的に投稿ができませんが、、、メンバーそれぞれ、自身の活動に忙しくしながらも、リハーサルを重ねています。

当初の予想通り、プログラム変更が若干起きております…笑。チラシに載せた曲目も、場合により演奏しない事もあるかもしれません。



チラシもいろいろな演奏会で挟み込んで頂いています。相変わらず、情報量多めのチラシです。


今回は、チラシに使われている絵画についてお話を。


一つ目は一番目を引く、表の上の絵。これは、ガエターノ・ラピスの「クロリンダに洗礼を施すタンクレーディ」という絵画です。


死にゆくクロリンダに対し、タンクレーディが洗礼を施す場面です、詩でいうと、第12歌、68連。有名なモンテヴェルディの後期のマドリガーレ「タンクレーディとクロリンダの戦い」の、ほとんど終わり頃の場面です。



美しい絵画で好きな絵画の一つですが、本来ここではクロリンダはタンクレーディの剣で胸を刺し抜かれています。

タンクレーディの表情も、その心情を思うと、こんな涼しい顔はしていないように思いますね。


実はこの絵画の写真は、チラシ制作者の中村が4、5年ほど前、ウルビーノのドゥカーレ宮殿の美術館で実際に現物を見て撮影したもの。偶然ですが、洗礼を施す水を入れた兜の上に明かりが来ていていい感じです。笑。

このドゥカーレ宮殿(国立マルケ美術館)には、他にもいくつか、ラピスの筆による『解放されたエルサレム』の絵画がありました。


二つ目の絵画は表面下部にうっすらと見える絵画。アレッサンドロ・トゥルキの絵画『エルミニアは傷ついたタンクレーディを見つける』です。

こちらは場面がだいぶ飛んでおり、物語も終盤である、第19歌、112連。見つけるのはもう少し前の連なのですが、この印象的な場面、自らの髪を切り、タンクレーディの傷を縛る場面は112連です。


この前の場面で、タンクレーディは敵の将アルガンテと死闘の果てに倒すのですが、自身も倒れてしまいます。右側に居る男は敵方の衣服を纏っていますが、これはタンクレーディの従者ヴァフリーノ。敵方に紛れ込み情報収集をしている所に、タンクレーディに心奪われた乙女エルミーニアが彼を見つけ、敵の情報を教えるからタンクレーディの所へ連れて行って、と言い、共にタンクレーディの元へ向かい、この場面となります。



三つ目は、裏面にこれまたうっすらと見える場面。これは版画ですが、ピエール・デュパン作『ルノーとアルミード』です。

フランスの作品なので名前が変わっていますが、"Renault(現代ではRenaud) et Armide"と書けばわかりやすいでしょうか、リナルドとアルミーダです。



リナルドはキリスト教軍の主要人物の一人なのですが、物語の割と早い段階で行方不明になります。魔女アルミーダは、その美貌や魔術でキリスト教軍をかき回し、散々な目にあわせますが、その魔術にやられてしまった一人がリナルドです。


この絵は第14歌 66, 67連のあたりの場面。


美しい歌声に寝入ってしまったリナルドは、あわや殺される寸前だったんのですが、、、なんとアルミーダはリナルドの顔を見た途端に恋に落ちてしまい、リナルドの汗を拭ってあげたり、扇いで風を送ってあげたりなんてしちゃいます。


その後の場面では、リナルドを救出するため、カルロとウバルドという二人の騎士が色々な助けを得ながらアルミーダの所へ忍び込むのですが、その目の前で、アルミーダとリナルドのラブラブシーンが繰り広げられます。

絵画としてはそちらのモチーフの方がたくさん描かれていますね。





チラシの絵画紹介、以上で終わります。


チラシの裏面説明文にも、マドリガーレだけで百曲を超え(確かわかってるだけで160程度ありました)、その後もオペラなどにもなっている、と書いてますが、当然ながら絵画も物凄い量が描かれています。

ヨーロッパの美術館などで絵画を見る際に、偶然出会う事もあるでしょう。また時間があれば、他の場面の絵画なども紹介できたらと思います。







閲覧数:29回0件のコメント

最新記事

すべて表示